ファッション大好きユニコーンです!
みんな大好きユニクロから年に2回だけ発行している「LifeWear magazine」
みなさんご存じですか?
【LifeWear magazine 第4号】

どうせその辺にある企業広報誌的な作りで、あとはユニクロの洋服が大量に掲載されているだけなんでしょ!?と思った方
一度見てみてください、これめちゃくちゃ面白いです!しかも無料!
ちょうど2/19(金)より第4号が配布開始になったので「LifeWear magazine」の魅力について掘り下げていきます
LifeWear magazineってどんな雑誌?
- 【創刊】2019年
- 【発行ペース】年2回(2月と8月)
- 【発行冊数】2021年春夏号(2/19配布開始)で4冊目
- 【編集長】木下孝浩
- 【配布場所】全国のユニクロにて配布
- 【価格】無料
LifeWearとはユニクロが作った言葉で「あらゆる人の暮らしをより豊かにすることを目指す普通の服」との意図がこめられているようです
たしかに昔は「ユニクロ=低価格な洋服」という印象で、着用していると少し恥ずかしい気持ちにもなっていました
ヒートテックの様に高機能のものはありましたが、布・デザイン・シルエットがいまいちでほとんど購入したことはありませんでした
しかし、最近はUNIQLO Uや+Jだけでなく、インラインでもかなりレベルの高い商品がリリースされています

ニットなんかはきめが細かく、ジョンスメドレーに近い品質まできていると思っています
そんな低価格ながら高品質をキープし、着ているとちょっと気分がよくなるような、工夫と美意識を持ったユニクロに、どんな洋服があり、どの様な考えのもとで作られているのかを詳しくユーザーに伝えるために創刊したのがこの雑誌になります
【LifeWear magazine 第1号】

全体のアートディレクションはユニクロを展開するファーストリテイリングのGlobal Creative Labというブランディングの向上を担う組織部門が担当しており、紙面のセンスの良さが感じられます
編集長である木下孝浩氏(グループ上席執行役員)は元ポパイ(POPEYE)という雑誌の編集長でした
ポパイは創刊(1976年)当時、アメリカ西海岸のスタイルを日本に初めて紹介したイケてる雑誌だったのですが、それ以後は冴えないファッション誌(あくまで主観ですが・・)となっていました
【POPEYE創刊号】

しかし、2012年に新装刊され、改めて「シティボーイ」というキーワードを前面に押し出し、コーディネート・インテリア・旅行・カルチャーなどに関する情報を発信する雑誌に生まれ変わりました
そうです、この時にポパイの刷新を図ったのが木下孝浩氏なんです!
【POPEYE 2016年6月号】

いまでは普通の着こなしであるオーバーサイズの洋服も世界的な流れをいち早く掴み、雑誌で紹介したのはポパイだと記憶しています
そんな流行すら作ってしまう雑誌の編集長だった木下氏がユニクロの執行役員、クリエイティブディレクターに転身したのは2018年のこと
当時ネット上ではけっこう騒がれていた記憶があり、移籍金は数億円!?との噂まで出ていました

そんな木下氏が編集長を努める「LifeWear magazine」が面白くないはずがありません
ちなみに、木下氏の業務の中で雑誌編集は2割程度で、メインはR&D(リサーチ&デベロップメント)でコンセプトや服のデザイン監修を行うことのようです
背景はこのくらいにして、具体的に「LifeWear magazine」のどこが面白いか説明していきます!
LifeWear magazineの魅力5点

自社製品の見せ方
もちろん洋服メーカーなので自社製品を着用した写真を多く掲載し、商品を購入してもらいたいというのが大きな目的だと思います
紙面にはユニクロの洋服を着用した外国人モデルが掲載されていますが、その写真はスタジオで撮られたような無機質のものではなく、街・仕事場・自分の部屋など普段の生活に馴染んだ風景で撮られています

また、モデルによる着用だけではなく一般人も起用しており、より身近に感じとることができます
スタイリングについても流行を追いつつ、ユニクロとしての提案を感じ取られるものが多く、このあたりは木下イズムが大きく反映されているのか、ポパイを読んでいる様な気持ちにさえなります
インタビュー記事の豪華さ
毎号著名人へのインタビュー記事が掲載されています(今回は村上春樹と安藤忠雄)が、その選択が一洋服メーカーとしての域を超えていると思います

過去には、ロジャー・フェデラー、ジョナサン・アンダーソン、クリストフ・ルメール、坂本龍一、ジル・サンダー、ライアン・マッギンレーなどへのインタビューが掲載されています
主にユニクロとコラボしたりアンバサダーになっている方が多いですが、無料でこのメンツのインタビューを読めるのはうれしいです
アートワーク
表紙のアートワークにはジュリアン・オピー、ジェイソン・ポラン、そして今回は安西水丸などが採用されています

表紙を切り抜いて額に入れれば立派なアートピースになるレベルです
また、雑誌を触ってもらうと分かるのですが、表紙はエンボス加工(文字や絵柄を浮き出させる加工)されていて、こんなところにも工夫されているのに脱帽してしまいます
洋服には捕らわれない特集記事
旅行・美術など洋服メーカーの域を超えた特集が組まれています
具体的には・・
- グローバルマガジン「MONOCLE」と作った東京ガイド2020
- 世界から注目されるコペンハーゲンの住みやすさ
- ルーブル美術館で働く人々のインタビューを通してその裏側に迫る

普通、メーカーの企業広報誌といえば自社製品を購入してもらうために商品説明や活動内容をストレートに記載しがちです
しかし、この雑誌は前面に押し出し過ぎず、活動内容などをを背景として特集を組んでいることに好感が持てます
Webとの連動
LifeWear magazineには専用のWebページも作られています

Webでは本誌コンテンツだけでなく、掲載しきれなかった読み物や撮影風景、Web上だけのオリジナルコンテンツも公開されており、紙の雑誌と合わせて楽しめる内容になっています
Webと連携することで直接商品購入ページに飛ばすこともできますし、動画によって洋服の動きやシルエットなどをより理解してもらえると思います
フリーペーパーだからできることが多いのかもしれませんが、今後の紙メディアのあり方を考えさせられました
まとめ
今回は「LifeWear magazine」の背景や魅力について説明してきました
この雑誌は1年に2回しか発行されませんが、この内容を無料でリリースしてしまうユニクロのすごさを再認識しました
2/19(金)から全国のユニクロで配布されるので、ぜひ手に取ってご覧になってみてください
春に発売される+Jの2021年SS情報も載っています!


また、2/19(金)からUNIQLO TOKYOの1階に期間限定のLifeWear magazine POP-UP SHOPが登場します

オリジナルデザインのトートバッグやTシャツなど、11アイテムがラインナップ
MoMAのアパレルラインにも似たシンプルな雰囲気でかっこいいですね!
